2020/03/30 16:50
我々は、ひとつの出来事に対し、複数の案を提示した。
大量生産型のニット製品に用いるのは、安価でアジア圏の生産国で手に入るlocal糸と呼ばれる類のものが多いだろう。
日本国の生産者は少ない枚数で様々なデザインを求める傾向にある。
その際に発生するのが、所謂ロスである。
本来はそのロスをどれだけ減らすかが大切であるが、資本の豊かなこの国ではロスに関してはあまり気にしない傾向にある。
それは経済の面では良いことだろう。
しかし、物や道具を大切に扱ってきたこの国の職人と呼ばれる人間達からしたら、この状況を良しとはできない所があるのである。
そうしたことがきっかけで生まれたMADEINGARAGEは現場で自らの手で物を作り出す人間とともにスタートさせていくことになった。
モノへの愛と情熱と、そして皆の生活の面も。
そういう物事をどの立場から表現するかによって、ディティールは変化する。
生産者であり、表現者となる。
とても難しい立場ではあるが、現場にいる当事者として、今後もこの世界を残すことを考えなければならない。
つまり、やらなければならない。やりたい。